飲食店の営業は、開店時間から始まるわけではありません。
野菜を切る。
魚や肉を下処理する。
ソースを作る。
だしを取る。
スープを仕込む。
食材を小分けする。
営業前には、さまざまな仕込みが同時に進んでいます。
そのため、
「仕込み時間を短縮したい」
と考えても、単に一つの調理工程を速くするだけでは、厨房全体の負担は大きく変わらない場合があります。
そこで今回は、毎日の仕込みの中でも工程の多い**「だし・スープづくり」**を例に、飲食店の仕込み時間をどう考えればよいのか整理します。
仕込み時間は「加熱時間」だけではない

たとえば、だしを30分煮出す場合、
「だし取りに30分かかる」
と考えがちです。
しかし実際には、その前後にも作業があります。
だしを使える状態にするまで
素材を準備する
↓
計量する
↓
水を準備する
↓
加熱・抽出する
↓
アクを取る・火加減を見る
↓
濾す
↓
冷却する
↓
容器へ移す
↓
保存する
↓
鍋・ザル・器具を洗う
ここまで終わって、ようやくだし取りという一つの仕事が完了します。
つまり仕込み時間を見直すときには、鍋を火にかけている時間だけでなく、「その料理を使える状態にするまでの全工程」を見ること
が重要です。
「待っている時間」と「人が必要な時間」は違う
仕込み時間を考えるうえで、もう一つ分けて考えたいことがあります。
それが、待ち時間と作業時間です。
たとえば昆布を水に浸けている時間は長くても、その間ずっと人が付きっきりになるわけではありません。
一方で、
- 計量
- アク取り
- 火加減の確認
- 濾過
- 容器への移し替え
- 洗浄
などは、人が実際に作業する必要があります。
飲食店の人手不足を考える場合には、単純に
「完成まで何分かかるか」
ではなく、
「その工程に、人が何回関わる必要があるか」
を見ることも大切です。
仕込み時間を圧迫するのは「小さな作業の積み重ね」
一つ一つの作業は数分でも、それが毎日繰り返されると大きな負担になります。
たとえば、
- 原料を毎回量る
- 大きな鍋を準備する
- 火口を一つ使う
- ザルを準備する
- 濾しただしを冷ます
- 保存容器へ移す
- 大鍋を洗う
といった工程です。
一つだけ見れば小さな仕事でも、これらが、
だし、スープ、ソース、煮込み
と複数の仕込みで重なると、営業前の厨房は忙しくなります。
そのため、仕込み時間の短縮では、
「一番時間がかかっている料理は何か?」
だけでなく、
「毎日繰り返している細かな工程は何か?」
を探すことがポイントになります。
火口を使うことも「仕込みコスト」の一つ
厨房では、時間だけでなく設備の占有も考える必要があります。
だしやスープを長時間加熱していると、その間は鍋と火口を使います。
すると別の、
- ソースづくり
- 下茹で
- 煮込み
- パスタ用のお湯
- 営業前の加熱調理
などに使える火口が少なくなります。
特に厨房スペースが限られている店舗では、
「何分かかるか」よりも「何分、火口を占有するか」
の方が重要になることもあります。
これは家庭料理とは違う、飲食店ならではの視点です。
大量に仕込むことが必ずしも効率的とは限らない
仕込みを効率化するために、
「一度にたくさん作っておく」
という方法があります。
もちろん、安定して大量に使用する料理では合理的です。
しかし、すべての料理がそうとは限りません。
注文数の変動が大きい料理の場合、
大量に作ることで、
- 保存場所が必要になる
- 冷却作業が必要になる
- 容器が必要になる
- 使用量を予測する必要がある
- 余ればロスにつながる
という別の仕事が生まれます。
そこで、大量に仕込む料理と必要な分だけ作る料理を分けて考える方法があります。
「一括仕込み」と「小ロット調理」を使い分ける
たとえば、毎日大量に使う基本スープなら、まとめて仕込む方が効率的でしょう。
一方で、
- 注文数の少ない料理
- 日替わりメニュー
- コース料理
- 限定メニュー
- ソースの下支え
- 少量だけ使うだし
などでは、
必要なときに必要量だけ作る
という方法も考えられます。
重要なのは、
大量仕込みが正しい
小ロットが正しい
ということではありません。
使用量に合わせて仕込み方法を変えることです。
仕込みを短縮するときに削ってはいけないもの
ここで注意したいのが、
「時短=工程を減らせばよい」
という考え方です。
料理によっては、その工程そのものがおいしさを作っています。
たとえば、
- 丁寧な火入れ
- 香味野菜を炒める
- アクを取る
- 煮詰める
- 休ませる
- 澄ませる
といった工程は、料理によって重要な意味があります。
そのため仕込みを短縮する場合には、味を作っている工程と作業上必要だから行っている工程
を分けて考えることが重要です。
「料理人にしかできない仕事」に時間を使う
人手が限られている飲食店では、特にこの考え方が重要になります。
料理人の仕事には、
- 素材を見極める
- 火入れを判断する
- 味を調整する
- 盛り付ける
- 新しい料理を考える
- お客様に合わせて料理を仕上げる
など、経験や感覚を必要とするものがあります。
一方で、
毎日同じ分量を量る、
同じ鍋を準備する、
同じ工程で濾す、
といった仕事は、仕組みを見直せる可能性があります。
仕込みの効率化は、
料理人の仕事を減らすことではなく、料理人が本当に時間を使いたい仕事へ時間を戻すこと
と考えることもできます。
だし・スープづくりは見直しやすい工程の一つ
その中でも、だしやスープは比較的見直しやすい工程です。
理由は、料理によって求める役割が違うからです。
たとえば、
だしそのものを味わう料理
では、従来どおり丁寧にだしを取る。
一方、
煮物や炊き込みご飯の下支え
パスタやリゾットの旨味補強
スープやソースのベース
などでは、別の方法を検討できます。
すべてを同じ方法で仕込まないことが、効率化の第一歩になります。
粉末素材を「仕込み工程の短縮」に使う
その選択肢の一つが、粉末化された素材です。
粉末タイプであれば、
必要な量を計量して、
必要な分だけ料理へ加える
という使い方ができます。
これにより料理によっては、
素材準備 → 加熱抽出 → 濾過 → 冷却 → 保存
といった工程の一部を減らせる可能性があります。
ただし、粉末タイプであれば何でも同じというわけではありません。
塩や調味料を含む完成型の粉末だしと、素材そのものを加工した粉末では、料理への使い方が異なります。
粉末にしただけでは「すぐにだしが出る」とは限らない
一般的な乾燥素材を粉砕した粉末の場合、粉を水に入れただけで素材の旨味がすぐに十分利用できるとは限りません。
昆布や椎茸、魚介などは、素材の状態によって加熱や一定時間の煮出しが必要になります。
そのため、営業中に、
「だしが少し足りないので、500mlだけ追加したい」
という場合でも、単純に粉末を加えて混ぜるだけでは、最初に仕込んだだしと同じ状態にしにくいことがあります。
また、煮出して旨味を抽出する方法では、
- 温度
- 加熱時間
- 水量
- 攪拌
- 原料の状態
などによって、実際に料理へ移る旨味の量が変わります。
つまり、同じグラム数の素材を使っても、抽出条件によって仕上がりが変わる可能性があります。
PRE-TASU(プレタス)は「必要な時に、必要な分だけ」がしやすい
PRE-TASU(プレタス)では、昆布、椎茸、いりこ、鯛などの素材を瞬間高温高圧焼成法で加工しています。
この加工によって素材組織が変化しているため、長時間煮出して旨味を抽出するという使い方だけではなく、水や料理に加えて混ぜ、短時間で素材の旨味を利用するという使い方ができます。
そのため、
「だしを仕込んで待つ」から、「必要な時に必要な分だけ作る」へ。
という考え方がしやすくなります。
たとえば、
- スープを500mlだけ追加したい
- ソースを数人前だけ作りたい
- 煮物のだしを少し追加したい
- 営業途中でだしが足りなくなった
といった場合にも、必要な水量に対して決めた量を加えることで、**小ロットの「追いだし」**がしやすくなります。
さらに、PRE-TASU(プレタス)は使用量をグラムで管理しやすいため、
水○ml+PRE-TASU○g
という形でレシピ化しやすく、作る人による味のばらつきを抑えることにもつながります。
PRE-TASU(プレタス)は「必要な時に、必要な分だけ」がしやすい
PRE-TASU(プレタス)では、昆布、椎茸、いりこ、鯛などの素材を瞬間高温高圧焼成法で加工しています。
この加工によって素材組織が変化しているため、長時間煮出して旨味を抽出するという使い方だけではなく、水や料理に加えて混ぜ、短時間で素材の旨味を利用するという使い方ができます。
そのため、
「だしを仕込んで待つ」から、「必要な時に必要な分だけ作る」へ。
という考え方がしやすくなります。
たとえば、
- スープを500mlだけ追加したい
- ソースを数人前だけ作りたい
- 煮物のだしを少し追加したい
- 営業途中でだしが足りなくなった
といった場合にも、必要な水量に対して決めた量を加えることで、**小ロットの「追いだし」**がしやすくなります。
さらに、PRE-TASUは使用量をグラムで管理しやすいため、
水○ml+PRE-TASU○g
という形でレシピ化しやすく、作る人による味のばらつきを抑えることにもつながります。
PRE-TASU(プレタス)では素材単位で考える
PRE-TASU(プレタス)のもう一つの特徴は、完成した一種類のだしだけではなく、昆布、椎茸、いりこ、鯛などを素材単位で使えることです。
粉末素材を「仕込み工程の短縮」に使う
粉末素材であれば、必要な量を計量して、必要な分だけ料理に使うことができます。
「だしを仕込んで待つ」から、「必要な時に必要な分だけ作る」へ。
たとえば、鍋いっぱいのだしをあらかじめ仕込んでおくのではなく、スープ1杯、ソース数人前、煮物に必要な量など、料理に合わせて小ロットでだしを組み立てることもできます。
こうすることで、大きな鍋で毎回だしを取り、濾過・冷却・保存する方法だけではなく、営業中でも必要量を追加できるという選択肢が生まれます。
仕込み時間を減らすための5つの確認ポイント
毎日の厨房で、次の5つを一度確認してみると分かりやすくなります。
- 毎日繰り返している仕込みは何か
- その中で人が付き添う工程はどこか
- 鍋や火口を長く占有している工程は何か
- 大量に作る必要が本当にあるか
- 味を守るために残すべき工程はどこか
全部を変える必要はありません。
一つの工程を見直すだけでも、営業前の厨房の動きが変わることがあります。
「時短」ではなく「時間の使い方を変える」
飲食店の仕込みを考えるとき、
早く作ることだけが目的ではありません。
重要なのは、
限られた時間を、どの料理・どの仕事に使うか
です。
だしを丁寧に取りたい料理には時間を使う。
一方で、料理の下支えとして使うだしやスープについては、工程を簡略化する。
こうした使い分けができれば、
仕込み時間を、料理を仕上げるための時間へ振り分ける
ことができます。

