シェフ監修 透明な鯛コンソメのジュレシート|「コンソメ・ヴォワル」

薄く透明なシートを、マリネした鯛の上にそっと重ねる。

今回、焼鯛パフと焼昆布パフから取った澄んだコンソメを、パールアガーで薄いシート状に仕上げた「コンソメ・ヴォワル」をシェフに作っていただきました。

ヴォワル(voile)とは、フランス語で「ヴェール」を意味する言葉です。

鯛の姿を隠さず、透明な旨味だけを纏わせる。ソースをかけるのとは異なる、プレタス素材の新しい活用方法です。

目次

鯛のマリネと「コンソメ・ヴォワル」

今回の一皿は、マリネした鯛を円形に整え、その上に焼鯛と昆布のコンソメで作った透明なヴォワルを重ねています。

コンソメを液体のまま添えるのではなく、薄いシート状にすることで、次のような特徴が生まれます。

  • 鯛の美しい色や形を隠さない
  • 鯛とコンソメを一緒に口へ運べる
  • 料理全体へ均一に旨味を添えられる
  • ソースとは違う、なめらかな口当たりを作れる
  • 見慣れた魚料理に新しい驚きを加えられる

透明なシートですが、口に入れると焼鯛と昆布の旨味が広がります。

見た目の繊細さと、だしの存在感を両立させた一皿です。

焼鯛と昆布のコンソメ・ヴォワルの材料

材料

  • 水:100cc
  • 焼鯛パフ:5g
  • 焼昆布パフ:2g
  • パールアガー:6g
  • 食塩:少々

※パールアガーは製品によって凝固力が異なります。使用する製品や、求めるシートの薄さ・やわらかさに合わせて調整してください。

コンソメ・ヴォワルの作り方

1.鯛と昆布のコンソメを作る

鍋に水、焼鯛パフ、焼昆布パフを入れて加熱します。

瞬間高温高圧焼成によって多孔質になったパフは、水分と接すると短時間で旨味が移行します。

2.パールアガーを加える

パールアガーを加え、混ぜながら加熱します。食塩を少量加えて味を調えます。

一般的なコンソメは、強く沸騰させると濁りやすくなります。焼鯛パフと焼昆布パフを使った今回のコンソメは、加熱後も澄んだ仕上がりになりました。

3.薄く流して冷やす

温かいうちに平らなバットへ薄く流し、冷やし固めます。

厚く流すと食感が強くなるため、鯛に自然に沿う程度の薄さに仕上げるのがポイントです。

4.料理に合わせて切り抜く

固まったコンソメを、セルクルなどで料理の大きさに合わせて切り抜きます。

破れないように持ち上げ、マリネした鯛の上へ静かに重ねます。

「かける」のではなく、透明な旨味を纏わせる

ソースを上からかけると、料理の表面を覆い、盛り付けの印象も変化します。

一方、透明なコンソメ・ヴォワルであれば、食材の色や形を生かしたまま、旨味を重ねることができます。

さらに、液体のソースのように皿へ流れにくく、狙った場所に一定量のコンソメを配置できることも特徴です。

これは、単に見た目を美しくするための技法ではありません。

どの部分を食べても、鯛と昆布の旨味を一緒に感じられるようにする。

コンソメをシート状にすることには、そのような味の設計上の意味もあります。

シェフが考えるプレタス素材の可能性

今回の料理を手がけていただいたのは、広島県呉市のフランス料理店「Restaurant Amiral(アミラル)」の永島シェフです。

焼鯛パフと焼昆布パフから取った澄んだコンソメを、パールアガーで薄いシート状に仕立て、マリネした鯛に重ねていただきました。

永島シェフが語る、鯛パフの透明度とメリット

アミラルの永島シェフによると、通常の鯛からフュメ・ド・ポワソンを取ると、濁りのある液体になりやすく、透明なコンソメに仕上げるには、卵白などに濁りを吸着させる清澄工程が必要です。

一方、鯛パフを使っただしは、最初から透明度が高く、濁りの原因になる成分も少ないため、一度沸かして濾すだけでクリアな状態に仕上げやすいといいます。

透明なだしをそのまま提供するだけでなく、固めてジュレやシート状にするなど、料理に合わせた展開も可能です。

永島シェフは、これまで手間と時間が必要だった透明な魚介コンソメを、短時間で作れることが鯛パフの大きなメリットだと評価しています。

焼鯛と昆布の澄んだコンソメを、透明なジュレシートに。永島シェフが、実際に調理して感じた素材の特徴や、料理への展開について語ります。

今回の料理で注目したいのは、コンソメを液体のまま添えるのではなく、「食べられる透明なヴェール」として表現している点です。

鯛の姿を隠さず、焼鯛と昆布の旨味を纏わせる。この発想によって、プレタス素材は、だしやスープの原料から、料理の食感や盛り付けまで設計できる素材へと可能性が広がりました。

コンソメを「飲む」から「食べる」へ

永島シェフは、焼鯛と昆布から取ったコンソメを、スープやソースとして使用するだけでなく、パールアガーで薄いシート状に仕上げました。

フランス語で「薄いヴェール」を意味する言葉になぞらえ、今回はこの透明なジュレシートを「コンソメ・ヴォワル」と表現しています。

液体のコンソメを料理にかけると、皿の上へ流れてしまいます。しかし、薄いシート状にすることで、狙った位置に一定量の旨味を重ねられます。

さらに、透明なため、鯛の淡い色や盛り付けの美しさを隠しません。

見た目を覆わず、旨味だけを纏わせる。

それが、このコンソメ・ヴォワルの大きな特徴です。

マリネした鯛との一体感

今回の一皿では、細かく切ってマリネした鯛をセルクルで円形に整え、その上へ焼鯛と昆布のコンソメ・ヴォワルを重ねています。

口に入れると、透明なシートがほどけるように崩れ、マリネした鯛と一体になります。鯛そのものの味に、焼鯛の旨味と昆布の余韻が重なる構成です。

液体のソースとは異なり、鯛とコンソメを同じタイミングで口へ運べるため、ひと口の中で味がまとまりやすくなります。

  • マリネした鯛の食感
  • 焼鯛パフによる鯛の旨味
  • 焼昆布パフによる味の厚みと余韻
  • コンソメ・ヴォワルのなめらかな口当たり
  • マイクログリーンの香りと瑞々しさ

これらを、一緒に感じられるように設計された料理です。

コンソメ・ヴォワルの展開例

今回は鯛と昆布を使用しましたが、素材を替えることでさまざまなヴォワルへ展開できます。

コンソメの素材合わせたい料理
焼鯛+焼昆布鯛、ヒラメ、帆立、白身魚のマリネ
焼えび+焼昆布海老、蟹、マンゴー、アボカド
焼かに+焼昆布蟹、甲殻類のムース、魚介のテリーヌ
焼しいたけ+焼昆布野菜、豆腐、きのこのテリーヌ
焼いりこ+焼昆布青魚、トマト、冷製麺、和風前菜

形も円形だけでなく、帯状、花びら状、料理全体を覆う薄いヴェールなど、盛り付けに合わせて変えられます。

プレタスだからできる、だしの新しい使い方

プレタスの焼鯛パフと焼昆布パフは、だしやスープとして使用するだけではありません。

澄んだコンソメをジュレ、ヴォワル、ソース、ディップへ展開することで、料理の味だけでなく、食感や盛り付けまで設計できます。

今回の「鯛のマリネとコンソメ・ヴォワル」は、透明な旨味を料理に纏わせる、新しい活用事例となりました。

飲食店のメニュー開発、食品開発、各素材を使用したレシピ開発についても、お気軽にご相談ください。

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