プレタスとは
1-1:独自製法により栄養素を逃がさない
PRE+(プレ・タス)は株式会社瀬戸プレスフーズが鉄工業として培ってきた技術を進化させた「瞬間高温高圧焼成法」を用いてできた、パウダー状またはフレーク状の製品のことを言います。
瞬間高温高圧焼成法は、特殊製法であり独自の技術です。0.6~1秒という短い時間で約60トンの圧で食材をプレスしながら200℃の高温で芯まで焼き上げ、更にその成分を中に閉じ込めるという画期的な技術です。
瞬時に高温で焼き上げるため、食材の組織が壊れて栄養分が溶出するのですが、それと同時に均一に高圧がかかるため、熱に弱いといわれるビタミンなどの栄養素が逃げることなく、食材にそのままギュッと凝縮されます。姿形は変われども、その食材が持つ栄養素が身体に吸収されやすい形で閉じ込められているのです。
例えば、昆布や椎茸などを出汁として使用する際、通常は何時間も水に浸けてゆっくりと旨味成分を抽出していきますが、この技術を使用した製品では栄養分の溶出効果が高いため、同量の原料でも早く、濃い出汁を取ることができます。使いたいときにすぐ、そして、より美味しく食べられるのは、調理をする人にとっても、食べる人にとってもすごくありがたいですね。
また、高温により瞬時に原料の水分を飛ばすことができるので、香りも凝縮することができます。臭さや雑味、えぐみ等が消え、それを取り除くためにしてきた下処理は必要なくなります。
1-2:6次産業化、未利用資源の活用、食育
この斬新で画期的な技術はこれだけにはとどまりません。6次産業化や未利用資源の活用や、食育へも貢献しております。
6次産業化とは、1次産業を担う農林漁業者が、加工(2次産業)、流通・販売(3次産業)にも取り組む経営形態を指しています。1次×2次×3次=6次となるので、6次産業化と呼んでいます。
近年、食の外部化や簡便化が進み、国産農林漁業のシェアが低迷することにより、1次産業の所得が伸び悩み、更に後継者不足といった農林漁業の過疎化などにつながってしまうため、この新しい産業に注目が集まっています。これは農林水産省によって推進されています。
この取り組みに瞬間高温高圧焼成法を用いると、今まで食べることができない部分(未利用資源)を製品に加工したり、病院や施設等でそのままの状態では提供できなかった食材を加工して提供したりすることができ、様々な可能性を秘めています。
例えば、クワイという食材は大きな目が出てめでたい、ということからお正月料理などでよく用いられる根菜ですが、雑味やえぐみが多いため、下処理が必要です。しかしこの技術を用いてみると、パウダー状にすることで牛乳などと合わせてポタージュにしてみたり、パウダーにより水分量も少ないため、通年販売もできるようになったり、今までとは違う視点で活用法を見出すことが可能となりました。
他、牡蠣は亜鉛や鉄、マグネシウムなど豊富なミネラルが含まれていることは有名です。ただ、そんな栄養豊富な食材を病院や施設等で提供することは中々難しいです。しかし、この技術を用いれば、すまし汁に活用したり、炒め物に調味料として使用したり、食べる人の満足度も栄養付加も上がり、更に牡蠣という地域資源の活用という点においても、今後の活用の可能性を感じることができます。
プレタスで作る驚きの甘酒パワー
2-1:玄米、黒米の栄養素
プレタスの製品は多々ありますが、その中でも注目なのが黒米と玄米です。どちらも地産地消という意味で国産にこだわり、瞬間高温高圧焼成法で加工してあります。
黒米は、縄文・弥生時代に伝来してきたお米の一種で、縁起物として食されてきました。ただ、稲の草丈が長く倒れやすいため、様々な工夫が必要なため、メジャーな栽培とはなりませんでした。
しかし、近年では黒米や玄米の持つ栄養素に非常に注目が集まっているため、少しずつ栽培されるようになってきました。
精米していないので、非常に沢山の栄養を含んでいます。白米に比べてタンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富で、少なくとも2倍以上の差がある栄養素がほとんどです。特にビタミンEは10倍以上、食物繊維も5倍以上は異なります。
ビタミンB群も多く、糖や脂肪をエネルギーとして燃焼しやすくするため、ダイエットにも期待ができます。
更に、食物繊維も豊富なため血糖値の上昇を緩やかにしてくれるため、程よいところで食欲を抑えてくれる効果が期待できます。また、食物繊維は吸着作用もあるため、腸内環境を整えてくれ、免疫機能の向上にもつながります。
そして、黒米は黒い色の元である、アントシアニンを豊富に含んでおります。アントシアニンはポリフェノールという植物の持つ成分で、フィトケミカルとして注目を浴びているものです。その理由として、抗酸化作用が非常に高く、循環器の疾病予防や視機能の改善、毛細血管の血流を良くする働きもあるため、アンチエイジングにもつながります。
他、フェルラ酸という成分もポリフェノールの一種で、紫外線吸収効果によるシミやくすみ防止や脳神経保護作用によるアルツハイマーの進行を抑える働きなどが期待できるものが含まれているため、栄養の宝庫とも言えます。
2-2:プレタスなら甘酒の糖化時間が通常の半分
ただ、黒米や玄米の唯一の欠点は、白米と比べると独特な雑味やえぐみを感じやすく、また、食物繊維が豊富なため、消化に時間がかかり、体調が優れない場合や消化機能が衰えているときにはあまりお勧めはできません。
ただ、プレタスであれば、独自技術により雑味やえぐみは感じません。そのため、甘酒を作る際、麹だけで作る「早造り」の甘酒よりも、簡単に栄養価を付加して、尚且つ、時短でできる「麹+飯」の甘酒の方が大変お得に作ることができます。
その理由は、「麹+飯」の甘酒は、麹の持つ酵素で飯のでんぷんを分解するのに、8~12時間もの時間がかかるのに対して、プレタスは既に栄養の抽出ができているため、酵素がでんぷんを分解する時間が短くなり、8~12時間かかる甘酒が約4時間で出来上がるのです。実際に、白米を使用した場合、8~12時間かけて93%糖化しますが、プレタスであれば、4時間で93%糖化します。
そして、何よりも下処理が不必要なため、麹にこのプレタスを入れて保温管理するだけで、とっても簡単に、栄養満点の甘酒が出来上がります。
2-3:生きた酵素を取り入れることは簡単。継続できる。
前回の記事にも記載しましたが、甘酒は飲む点滴と言われるほどの栄養満点ドリンクです。麹の持つ酵素を失うことなく取り入れるためには、火入れをしない生甘酒がおススメです。
また、その麹にプレタス黒米、玄米を加えることで豊富な栄養を付加できます。
そして、何よりも短時間で出来る!
こんなに良いこと尽くしのプレタスの甘酒。ぜひお試しください!
健康によい!やってみよう!と意気込んだ時は実行するのですが、だんだんとそのやり方が面倒になってくると長続きしません。
しかし、簡単でこれなら続けられる!と思ったことは、面白いことに生活の一部になっていくので、歯磨きや洗顔の如く自然にできます。
用意するものは、あればヨーグルトメーカーなどの温度管理機能がついた保温器ですが、無くても魔法瓶ひとつでできます。
麹を使った発酵食品は、温度を制すれば、簡単に手軽にできます。たったそれだけのことで、こんなに栄養豊富なものを取り入れることができるのです。
2-4:甘酒の活用方法
最後になりますが、甘酒は飲むだけではありません。いろいろなことに活用できます。
・飲む
麹と水分があれば、ドリンクとして活用できます。そのため、水でなくてもお茶やだし汁などで、例えばほうじ茶甘酒や出汁甘酒ができあがります。
・調味料
甘いため、砂糖の代用として活用できます。普段の料理からお菓子作り、カクテルなどにも使うことができます。
・漬け床
塩麹や糠漬けと同じような感覚で、肉や魚、野菜を漬けて料理の下処理に使うこともできますし、漬物として食すこともできます。
また、麹と穀物であれば、かた造りの甘酒ができますので、フルーツやイモ類などを利用したスイーツ等もできます。
このように、原理や栄養価などを知っていれば、無限大にまで活用することができる甘酒。そして、更に栄養や手軽さを付加してくれるプレタスの技術。
上手に取り入れて、自身の健康や食材の可能性を広げて、QOLを上げられると良いですね。
※QOLとは「Quality of Life(クオリティ・オブ・ライフ)」の略称で、日本語では「生活の質」などと訳され「生きがい」や「満足度」という意味があります。特に医療や介護など患者・ご利用者の望む生活を支える上で重要な考え方で、QOL評価法(SF-36、WHO QOL-26など)も広まってきています。
2-5:【追記】体験談
自身も発酵マイスターとして、発酵への興味や関心は尽きないため、いろいろな方法で、いかに美味しく、いかに簡単に継続できるかを日々考えております。
その中でも、プレタスの甘酒の時間短縮については驚きました。
麹+米の甘酒において、プレタスはフレーク状になっているため、理論と同様に短時間で甘酒として飲める甘みをしっかり感じることができました。ご飯については4時間では甘さはあまり感じず、プレタスの際に感じた甘みになるには10時間ほどかかりました。
また、玄米甘酒については品種等にもよるかと思いますが、舌触りが白米の麹に比べるとどうしてもザラつき感が残り、気になる人は気になるな、と思っていました。
ただ、栄養抜群なので飲み続けていましたが、プレタスの玄米甘酒はそのザラつきがなく、目を瞑ったら今までの甘酒と遜色ないのではないか、というほどのものでした。
甘みも感じ、短時間で出がるにできるので、サッと飲みたいときに作れる優れもの。もちろん甘酒だけではなく、普段のご飯にサッと加えるだけでもいいですし、汁物へ加えると腹持ちのいい雑炊も簡単に出来上がります。
是非、ご自身の合った方法を見つけてみてください!
管理栄養士 発酵マイスター 山田かなゑ
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